デザインの仕事をしていると、
「修正が多くてつらい」
「ここまで変える必要があるのか」
と感じる瞬間は、誰にでもあると思います。
実際、多くのデザイナーが
修正対応に悩み、疲れてしまう場面を見てきました。
ですが、私はこの問題を考えるとき、
いつも一つの前提に立ち返るようにしています。
デザイナーは、アーティストではない
まず大前提として、
デザイナーとアーティストは役割が違うと考えています。
アーティストであれば、
自分の世界観や価値観を軸に、
「自分が表現したいもの」を作品として形にします。
その表現に共感する人が現れ、
評価され、活動が続いていく。
それは、とても純粋で尊い仕事の形だと思います。
一方で、
デザイナーの仕事は少し性質が違います。
デザイナーは、要求に応える仕事です。
デザイナーは、
クライアントの要求に合った成果物を提供する職業です。
要求を満たすために、
- 何度も修正が入ることもある
- 途中で方向性が変わることもある
- 最初から作り直すこともある
そうした状況は、決して珍しくありません。
それは、
自分のセンスが否定されたからではなく、
「相手の目的に近づいている過程」だと感じています。
「自分の作品を直されるのがつらい」という気持ち
周囲を見ていると、
「自分の作ったものを直されるのがつらい」
「好みに合わせて変えるのは、プライドが傷つく」
と感じるデザイナーも多いように思います。
その気持ちは、とてもよく分かります。
でも、
デザインの仕事において重要なのは、
自分が気に入るかどうかではなく、
相手の目的に合っているかどうかです。
修正を受け止めることも、デザイナーの資質
私は、
クライアントの要望に合わせて調整することも、
デザイナーの大切な素養の一つだと思っています。
- 要望を整理する力
- 優先順位を見極める力
- 折り合いをつけながら形にする力
これらは、
作品を「作る力」と同じくらい、
実務では求められる能力です。
我慢ではなく、役割の理解として
修正を受け入れることは、
我慢や妥協ではありません。
それは、
自分の役割を理解した上で、
最適な形を探していくプロセスだと感じています。
もちろん、
何でも言われた通りに直す必要はありません。
ただ、
「どこまで寄せるのか」
「どこは守るのか」
を冷静に判断しながら進めていくことが、
実務の中ではとても大切になります。
まとめ
デザイナーの仕事は、自分の世界観を押し出すことではなく、
修正が多いと感じたとき、
相手の目的を形にすることだと考えています。
「自分のセンスが否定されたのではないか」
と受け取ってしまうこともあります。
ですが実際には、
それは目的に近づくための過程であり、
より良いアウトプットを探している途中であることがほとんどです。
修正を重ねながら、
どこまで合わせるのか、
どこを守るのかを判断し、
最適な形を一緒に見つけていく。
そのプロセスこそが、
デザイナーという仕事の本質の一つだと感じています。
次回予告
次回は、
「副業を “第2の仕事” にしないと決めた理由」
について、もう少し具体的に書いてみようと思います。