デザイン業界におけるAIの影響とは

デザインの仕事を長く続けていると、

ふと立ち止まってしまう瞬間があります。

それは、

「この仕事を続けられるかどうか」ではなく、

「このペースで、いつまで走り続けられるのか」という不安です。


AIが怖いわけではなかった

私はもともと、

トレンドや最新技術、デザイン業界の動向に強い関心を持っていました。

新しいものを見ることは、決して苦ではありませんでした。

ここ数年、

AIの存在が一気に身近になり、

「UIデザイナーの仕事はAIに奪われる」

そんな言葉も頻繁に耳にするようになりました。

けれど正直に言うと、

私はデザイナーの仕事そのものが、すぐにAIに奪われるとは思っていません。

AIツールを正しく使えば、

人はより深い設計や、企画の方向性に集中できる。

デザイナーの役割は

「作る人」から「考える人」へ

少しずつ移っていくのだと感じています。


本当に怖かったのは、年齢と体力だった

それでも、不安は消えません。

でもそれは、

AIが怖いからでも、

新しいツールが怖いからでもありませんでした。

本当に怖かったのは、

40代後半に差しかかり、

これから先も同じ熱量で学び続けられるのか

という現実的な不安でした。

少しずつ、正直に言えば、疲れも感じます。

体も、若い頃と同じようには動きません。

どこかで、

「ある程度の立場になって、

指示を出す側に回る時期なのではないか」

そんなイメージを持っていた自分もいました。


フリーランスという立場の、現実的な不安

けれど、フリーランスである今の私は、

まだ現場に立ち続けています。

今どんなデザインが「通用するのか」。

どんなトーンが「今っぽい」のか。

それを探り続けなければ、

クライアントに「少し古い」と感じられてしまうかもしれない。

依頼が、少しずつ減っていくのではないか。

そんな不安が、

ふと頭をよぎることがあります。


経験を積んだからこそ、見えてきたこと

一方で、

15年以上デザインを続けてきて、

はっきり分かってきたこともあります。

若い世代が追いかける

すべてのトレンドを無理に取り入れる必要はない、ということ。

ベーシックな土台があれば、

その枠の中で、デザインはいくらでも生み出せる。

これは、

長く続けてきたからこそ持てた感覚だと思っています。


「また覚えなきゃいけない」という気持ち

それでも、AIツールは次々に登場します。

「あ、また新しいのが出たな」

「また使い方を覚えないといけないな」

以前のようなワクワクよりも、

ため息が先に出ることも増えました。

でもそれを、

「情熱がなくなった」とは思っていません。

たぶんこれは、

不安の種類が変わっただけなのだと思います。


おわりに|答えは、まだ途中にある

AIでも、ツールでもない。

本当の不安は、

「どこまで、どんな形で、デザインを続けていくのか」

その答えが、まだ定まっていないことでした。

走り続けることだけが正解ではない。

でも、止まるわけでもない。

そんな曖昧な場所に立っている今の自分を、

このノートには正直に残していこうと思います。

答えは、たぶん、まだ少し先です。

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