ポートフォリオを作ろうとするとき、
多くの人がまず悩むのが「何を載せればいいのか」ではないでしょうか。
完成度の高いビジュアル、
おしゃれなレイアウト、
トレンド感のある配色。
もちろん、それらも大切です。
でも、私自身がこれまで実際に仕事につながってきたポートフォリオを振り返ると、
評価されたポイントは、必ずしも“見た目の良さ”だけではありませんでした。
私がポートフォリオで一番意識していること
それは、
「どんな問題があり、どう考えて、どう解決したか」をきちんと残すことです。
デザインの仕事は、
“作ること”そのものよりも、
“なぜそれを作ったのか”という思考のプロセスが重要だと感じています。
そのため私は、作品を載せるときに、
必ず以下のような視点をセットで整理するようにしています。
① 最初にどんな問題があったのか
・情報が伝わりにくかった
・ターゲットが曖昧だった
・ユーザーが次の行動に進めなかった
など、
制作前の状態で、何が課題だったのかを言語化します。
ここを曖昧にしたままデザインを載せても、
見る側には「きれいな画像」にしか見えません。
② どこを改善すべきだと判断したのか
次に、
その課題に対して「どこを変える必要があるのか」を整理します。
・情報の優先順位
・視線の流れ
・言葉のトーン
・余白や配置のバランス
すべてを一度に直そうとせず、
“一番影響が大きいポイントはどこか”を考えるようにしています。
③ 問題解決のために、どんなアプローチを取ったか
ここが、私がポートフォリオの中で一番大切にしている部分です。
なぜこの構成にしたのか
なぜこの表現を選んだのか
なぜこの順番にしたのか
正解は一つではありません。
でも、「考えた理由」が説明できることは、大きな価値になります。
④ その結果、ユーザーやクライアントにどう受け取られたか
最後に、
そのアウトプットが実際にどう役立ったのかを書きます。
・情報が分かりやすくなった
・参加率が上がった
・問い合わせにつながった
・「見やすい」と言ってもらえた
数字でなくても構いません。
誰かの行動が変わった、理解が深まったという事実こそが、
ポートフォリオの中で一番説得力を持つと感じています。
完璧な作品より、「考えた跡」が残っているか
最初から完成度の高いポートフォリオを作る必要はありません。
私自身も、最初は限られた実績しか載せていませんでした。
それでも仕事が続いてきたのは、
「この人は、状況を理解しながらデザインを考える人だ」
と伝わったからだと思っています。
デザインは、問題解決の手段です。
だからこそ、
その過程を丁寧に残すことが、
結果的に仕事につながるポートフォリオになると感じています。
次回は、
こうしたポートフォリオを「どこに置き、どう見せていくのか」
について、もう少し具体的に書いてみようと思います。